これは興味深い!米国ゴルフ歴代優勝者のアイコンウェアの変遷
米国でゴルフが一般化したのが1920年代。
その頃のウェアは欧州と並んでニッカーポッカーズ。
それが50年代まで続いた後、急速にファッション性のあるウェアが取り入れられました。
そこで今回女子にとっても興味深い、米国男子ゴルフ歴代優勝者のアイコンウェアを見ていきます。
ゴルフファッションの中心は欧州から米国へ
ゴルフ発祥の地はヨーロッパですが、その後米国にも普及しファッションにおいても注目されるようになりました。
【米国のファッションの変遷】
50年代後半、ゴルフウェアに「最新のファッション性」というものを取り入れる動きが加速。
60年代になると色鮮やかな服が登場し、いち早くそれをプレーウェアとするプロも現れました。
続く70~80年代には米国西海岸風のカジュアル化が進んで、90年代になると、最新の機能素材を使ったミニマムなスタイルへと進化。
こうしたゴルフウェアの歴史は歴代優勝者のスタイルとも合致します。
レジェンドたちを象徴するウェアに注目してみましょう。
【1950年代~ニッカーポッカーズ】
不朽のボトムスといえばニッカーポッカーズ。
ジーン・ザラゼンは現代にいたるまでニッカーポッカーズ姿がサマになった数少ないひとり。
ザラゼンの個性を示したニッカーポッカーズは、現在もクラシック贔屓のプレイヤーに不可欠なボトムとして受け継がれています。
【1960年代~カーディガン】
現代のプロゴルフの盛り上がりを作ったひとりが、アーノルドパーマー。
人気も高く、おのずとその服装にも注目が集まりました。
ゴルフスタイルにVネックカーディガンを取り入れて広めたのはパーマーとされ、それまでのジャケットから一層カジュアル化が進みました。
またパーマーのカーディガンと言えば胸の傘のモチーフ。
プロゴルファーが自らのロゴマークを持つ先駆けであったとも言われます。
現代のゴルフウェアも米国に注目
その後1970年代から現在のウェアにたどり着くまでも進化は続きました。
余談ですが、70年代、レジェンド樋口久子プロによると、日本ではまだ女性向けのウェアが無く男性向けを着ていたので、米国で女性用のウェアが販売されているのに驚いたそうです。
このことからも米国がゴルフファッションのリーダーであったことがうかがえますね。
【1970年代~無地ポロシャツ】
圧倒的強さを誇った帝王ジャックニ・クラウスの無地ポロシャツスタイル。
その頃ポロシャツの代表は、フランスのテニスプレーヤー、ラコステが考案した「ラコステ」。それがゴルフに用いられたのは1950年代からとされます。
ジャック・ニクラスの影響で多くのゴルファーが着るようになりました。
色鮮やかなポロシャツは現在、定番中の定番ですね。
【1980年代~柄ポロシャツ】
今日ポロシャツに柄が施されているのは当たり前ですが、当時では珍しいこと。
ゴルフ用でもボーダーや水玉、花柄模様もありますよね。
柄入りのポロシャツ姿で印象的なのがトム・ワトソン。
ラルフローレンがワトソンに提供するウェアの着こなしは、年齢を重ねてからが見事に調和しています。
【1990年代~モックネックシャツ】
ドレスコードに新たに加えられたモックネックシャツ。
90年代を象徴する王者タイガー・ウッズが思い浮かびますね。
ベースボール型のキャップにシャツ&パンツはストイックな無地で高機能。
このスタイルが当時斬新で、以来タイガーはミニマムデザインの最先端機能ウェアの良さを見せつけてくれました。
モックネックシャツがアマチュア間でも定番となったのもタイガーの影響。
このシャツはあいまいな存在で、厳密な規範ではグレーゾーン。
しかしパンツでもスカートでも、合わせると颯爽とした姿になりますよね。
新たなスタイルはこうして生まれました。
まとめ
ジャケットにニッカーポッカーズから始まったゴルフウェア。
今ではモックネックシャツに動きやすく機能性の高いボトムスを合わせるのが定番です。
ポロシャツも当初は斬新で、それでも無地から柄への流れがあったとは興味深いですね。
これからどんなウェアが定番となるのかゴルフウェアの変遷を知るのも楽しいですね!