初心者でもドライバー徹底攻略でナイスショット連発!
さあ、待ちに待ったラウンド。張り切ってドライバーを振り回したら、朝一いきなりのOB。次のホールでも思うようなショットが打てずにスコアも気分も最悪…トラブル続きのドライバーを何とかしたいと思っている初心者ゴルファーは多いはずですよね。
ドライバーは一番難しいクラブとされていますが、上手く打てた時の爽快感もまた格別。初心者向けのバイブルやスコアアップを目指す指南書には「ドライバー不要論」も多く見受けられます。
でも、やっぱりドライバーはゴルフクラブの代名詞ですよね。逃げてばかりでは、いつまでたっても上手くなりませんし、ドライバーを使いこなしたうえでの、スコアアップを目指したいところですよね。今回はドライバーの特性を理解し、徹底的に攻略していきましょう!
なぜ、ドライバーは致命的なミスが出るのか?
なぜだか分かりますか?ティーアップしたボールを打つことを前提としたうえで、ちょっと考えてみてください。ドライバーを手に持ち、アプローチショットのように50yほど飛ばしてみたとしたらどうでしょう?
おそらくほとんどの人が、短く持って、コンパクトにカシュッと当てていくでしょう。ボールが明後日の方に飛んで行ったり、チョロや、OBになったりするでしょうか?
上手く50y飛んでくれるかどうかはさておき、恐らく致命的なミスになる可能性はかなり低いんじゃないかと思います。では、100yではどうでしょう?同じく120yではどうでしょう?
このように考えていくと、ドライバーで打ちたい距離と、それを実現するためのスイングにドライバーの扱いの難しさがあるようですね。
ミドルホールやロングホールのティーグラウンドに立ち、ティーショットでどの程度飛ばしたいですか?ある統計によると、一般的にアマチュア男性ゴルファーのドライバーの平均飛距離は220y~230yとされています。250y飛べばかなりのビッグドライブといえるでしょう。
初心者ゴルファーも、多くの方がティーグラウンドに立ち、250y近く飛ばしてやろう、悪くとも200yは飛ばさなきゃと思うのではないでしょうか?
その結果、力みやスイングのバランス、リズムが崩れて致命的なミスにつながってしまうのです。前述したように、50y飛ばそうと思えばミスは出ず、250y飛ばそうと思えばミスにつながるという事ですね。
ドライバーはゴルフクラブの中で最も遠くへボールを打てるクラブです。当然ながら、ティーショットで遠くへ飛ばしたいと思うからこそ、ドライバーを選択しているわけで、その考え自体は正常な発想です。
しかしながら、その思いが強すぎると、致命的なミスにつながってしまうのです。ドライバーの最大の難しさは、ここにあるのです。飛ばしたい⇒力む⇒ミスにつながるというループです。
仮に上手く打てたホールがあっても、それは偶然であり、そのショットが継続しないという事もありますから、余計にドライバーは油断できませんね。「飛ばしたいけど、そのことを意識し過ぎない」というメンタルがドライバー攻略の鍵になるのです。
ドライバーを持った時に考える3本柱
では、初心者ゴルファーはどんなことを考えてティーグラウンドに立てば良いのでしょうか?ただ漫然と打つだけではどうやってもミスが出てしまうのがドライバーです。ミスになっても、致命的なミスにならないようにするためには以下の3本柱を意識すると良いでしょう。
ティーショットは「そこそこ」でいい
先程から何度も言うように、ドライバーを持って「飛ばしたい」「バシっと決めたい」と思えば思うほど、その欲求が先走ってしまい、メンタルコントロールができず、無意識に力むことで大きなミスにつながるのです。
でも、「飛ばしたいと思うな」というのは無理な話ですよね。ですから「そこそこ」でいいんです。ティーグラウンドに立ち、ボールをセットしたあと、向こうに見えるバンカーの少し右側あたりのフェアウェイに飛んでくれたらいいなぁとか、あそこの木の上を通過して、あのあたりに打てればセカンドショットが打ちやすいとか、そんな事を考えていませんか?
上手な人とラウンドした経験のある人は、コースの攻め方という意味でこうした話を耳にしたことがあると思います。でも、それは、次のステップ。言うなれば上級者が考えるステージです。
ドライバーでボールがどこに飛んでいくか打ってみないと分からない人は、まず、だいたいあのあたりという具合に広くゾーンで考えましょう。だいたいフェアウェイの真ん中あたりに打ちたいなどと、アバウトに決めるのです。次にそこまでの距離を全く考えず、150yほど打つつもりで力感のない素振りをします。
この力感のないとか、脱力というニュアンスが難しいのです。決して、振り幅を小さくして、当てにいくとか、スイングを小さくするという事ではないのです。ゆったりと、優雅なスイングをするという感じでしょうか。打ち急ぐのではなく、コーンと音がしてボールを運ぶようなイメージに近い感覚ですね。
その結果、飛距離がでなくても、致命的なミスではないです。狙ったゾーンに打てなかったとしても、OBにはなっていないので、気にしなくてもOKです。正直なところ、ゴロでもいいので前に150y飛んでくれたらOKと思えるぐらいの寛容さがないとドライバーは振れませんね。ミスが出たら出たで、セカンドショットで取り返せばいいのです。なんとかOBは回避するように考えたいですね。
上手く打てると思って打つ
スライスが出るんじゃないか、ひっかけてチーピンがでるんじゃないかと、不安な思いのままドライバーを振っていい結果が出るでしょうか?ドライバーに限らず、ゴルフはメンタルや心理が大きくスコアに影響します。ドライバーに不安があるなら使わない。使うなら心配しない。これが一番大事な事です。
ゴルフというスポーツは元来ミスが出るものなんです。プロでもミスします。初心者がドライバーを上手に打てる確率というのは相当低く、まず会心のショットなんて望めません。
上手く打てると思ってティーショットを打っても失敗するわけですから、最初からどうせ失敗するなどと思うならドライバーは振らない方がいいです。もっと悪い結果になって、その日のゴルフがどんどん崩れます。
上手く打てると信じ、自己暗示をかけてドライバーを振ってみましょう。それで失敗してもその時に考えればいいじゃないですか。さらに言うと、打ったあとの結果を受け入れることも必要です。
高い弾道で真っ直ぐに飛んでいくイメージのはずが、打ってみたら地を這うようなゴロゴロのショット。でも150yは飛んでくれてフェアウェイにボールはあるとしたら、結果オーライです。打ちたかった球筋ではないのは分かりますが、それをクヨクヨしても仕方ないですし、逆に会心のあたりでもOBになることもあるんです。
同じく、それを悔やんでもそこからは何も生まれません。いちいちドライバーのショットの出来に一喜一憂しすぎないことも大事な事です。とにかく結果がよければそれでいい。ラウンド中は反省しないことですね。反省は日々の練習の中でやって、ラウンド中は楽しく回ることに集中したほうが良い結果につながります。
何か一つだけ意識する
ドライバーショットで脱力しろ、7割の力で振れ、力むなと、いくら頭で分かっていても誰しも力が入るものです。脱力するというのはどのスポーツでもかなり高度な技術が求められるのです。
ゴルフの場合、クラブを振り上げて、インパクトからフィニッシュまでわずか2秒ほど。その2秒の間に手の動きだの、腰の動きだの、フェースの向きやら、クラブの軌道やら、そんなにいっぺんに色々なことは意識できません。
何か一つだけでいいですから、自分なりのこだわりポイントをみつけてみましょう。例えば、フェースを閉じることを意識してダウンスイングするとか、右足に体重が残らないようにしっかり振り切ったあと、左足に乗るとか。自分なりの課題を見つけ、それを日々練習して、ラウンドで出し切れるように意識してみましょう。
どれか一つのポイントを意識するだけでもスイングはずいぶん良くなりますし、致命的なミスは出にくくなります。多少のスライスやフックなど許容範囲なんです。
それでも大きくスライスする
一般的に初心者のドライバーの悩みはスライスと言われています。飛んだあとだんだん右に曲がっていくスライスと、打った瞬間に大きく右に出てしまう、プッシュスライスがあります。
スライスが出るメカニズムは非常に簡単で、フェースが右を向いたまま当たっているか、カット軌道になっているかに大別できると思います。ということは、フェースを閉じたまま打てるとスライスは治ります。また、アウトサイドインのカット軌道を修正できれば克服できます。しかし、その打ち方を身に付けるには時間がかかります。
本や動画をみてスっとできるほど簡単ではありません。ただし、なぜスライスするのかという理屈が分かっていれば、それを修正するような練習をすればいいわけですので、徐々に治っていきます。ドライバーのスライスに悩まされつづけ、結果として自信をなくしてしまう方もいますが、前述したように「そこそこ」でいいなら少々のスライスは最初から左向いて打つことでクリアできます。初心者のうちから完璧なショットを求めすぎるとだんだん苦しくなってきます。
スライスもゴルフのうちです。楽しみながら練習して苦手意識を克服していきましょう。
楽しむことが何より大事
ドライバーの克服には技術も必要ですが、一番はメンタルです。ドライバーに限らず、ゴルフはメンタルがものすごく大きく影響します。例えば、ティーグラウンドに立って目の前のフェアウェイが打ち上げのホールだった場合、初心者はドライバーでダフリやトップのミスをしてしまうことが多いのです。
なぜかと言うと、打ち上げになっている分、いつもより高くボールを打ち出さないといけない気がして、つい、すくい上げたりしてしまうからです。打ち上げだろうが、打ち下ろしだろうが、普通に打てばボールはいつも通り飛んでいくのですが、目の錯覚などを利用して、ゴルフ場の設計者がそう思わせないようにコースを作っているのです。
せり出した木の枝で狭く感じるとか、ドッグレッグでグリーンがみえないとか、そういうのも全て平常心で打つメンタルを邪魔する要因です。こういう罠はゴルフ場のいたるところに潜んでいます。
そんな中、いかに平常心をキープして打てるかというところにゴルフにおけるメンタルコントロールの難しさがあるのです。これはなかなか一朝一夕に身につくものではありませんが、なるべく練習場で、実際のコースをイメージしながら打つことが大事です。
繰り返しますが、OBなどの致命的なミスでない限り、少々ならどこに飛んでも構いません。前に飛ばすだけなら上手く打てるはずなんです。さあ、気持ちよくいい音させてやるぞ、くらいの気楽な気持ちで打ちましょう。あれこれ考えたところで結果が良くなるとは限りません。
趣味の初心者ゴルファーにとって、ドライバーをきれいに振り抜いて、ボールを遠くに飛ばすのは大いなる憧れです。上手く打てないからといって、ドライバーを諦めるのではなく、積極的に挑戦していきましょう。
30回に1回だった会心のあたりの割合が練習とともに徐々に増えてくるのが実感できると思います。ドライバーは確かに、一番ボールを遠くに飛ばせるクラブです。しかし、だからといって遠くに飛ばさなくてもいいんです。スプーンでフルショットして200yとドライバーで楽に振って200yならどちらが難易度が高いですかという事なんです。
何がなんでも220y飛ばさなきゃと思いすぎず、クラブの性能を信じて軽く打っていきましょう。大自然の中でボールを打つ音が響くことが楽しみに変わってきたとき、ドライバーを攻略したと言えるのかもしれませんよ。