今までのアイアンの常識を覆すワンレングスアイアンとは?
タイトルでもある「ワンレングスアイアン」(もしくはシングルレングスアイアン)こういった言葉を皆さんは聞いたことがあるでしょうか。現在密かに話題になっているアイアンです。まだまだプロで使用している選手は少ないですが、今後、アイアンの新しい上司位になるかもしれないのが今回紹介するワンレングスアイアンになります。
すでに知っている方も初めてこのワードを聞いた方もいらっしゃると思いますが、今回はワンレングスアイアンについて特徴をまとめて行きたいと思います。
ワンレングスアイアンとは
このワンレングスアイアンの特徴は名前の通り一つの長さでアイアンが製造されていることです。全ての番手が同じ長さで製造されているのです。今までのアイアンの常識を覆すのがワンレングスアイアンになります。
米国PGAツアーで最初に使用を始めたのはブライソン・デシャンボー選手になります。ブライソン・デシャンボー選手はアマチュア時代に文句のつけようのない実力を残し、注目されていましたが、注目されているのはゴルフの腕だけではありません。今までの常識を覆すスタイルにも注目が集まっています。塩水にボールを浸してボールの性能を自らチェックし、選別したり、パターのヒッティングスタイルの一つであるサイドサドルスタイルを試してみたりと、常識にとらわれないゴルフへの取り組みが多く、非常に魅力のある選手です。
そのような選手が考えのすえにたどりついたのがワンレングスアイアンになります。
ワンレングスアイアンのメリット
今までとはまるっきり違ったアイアンですが、注目を浴びるには何かしらの理由があります。
ワンレングスアイアンのメリットは…
■同じスイングですべての番手が打てる
■ロングアイアンが簡単に
■スイングづくりに一役かってくれる
このようなメリットが存在します。
すべての番手が同じ長さなので、ボールとの距離が全番手おなじになります。ということは前傾具合もすべて同じになるので、スイングプレーンが揃うので必然的にミスショットが少なくなります。
また、全番手が同じ長さといいましたが、6番もしくは7番アイアンの長さに揃えられているので通常のロングアイアンよりワンレングスアイアンのロングアイアンは短くなります、
ロフト角はそのままですが、長さが短くなる分飛距離が落ちるかもしれません。しかし、アイアン自体の長さが短くなったことでミート率が上がり、今までよりも飛距離が伸びる可能性も秘めています。
メリットの最後はスイングづくりに一役買ってくれるということですが、これはどういう意味なのでしょうか。
すべてのアイアンが同じ長さということはすべての番手でボールとの距離が同じということになります。すると、アイアンは全番手同じスイングでよいのです。
長さが異なる従来のアイアンを使用していると、同じスイングをしているつもりでもすべての番手がわずかにスイングが異なってきます。
しかし、ワンレングスアイアンであればスイングは一つでいいので、練習も効率化できます。
ワンレングスアイアンのデメリット
こういった優れた物にもデメリットは存在します。
■ショートアイアンの飛距離調整
■重量のフロー
■使いこなせるかわからない不安
■製造メーカーが少ない
以上がワンレングスアイアンのデメリットとして挙げられます。まず最初のショートアイアンの飛距離調整ですが、今までのショートアイアンよりアイアンが長くなるので、必然的に飛距離が今までより出てしまいます。今までとの飛距離のギャップに苦しむ可能性があります。
セッティング次第ではウェッジを充実させ、今までよりロフト角を刻んでクラブセッティングを行うことになるかもしれません。
現在ワンレングスアイアンはコブラとイーデルの2社でしか取り扱っておりません。
どうしても選択肢が少なく、ゴルフ界に普及していないので体験談や本当の性能の評価が分かりません。
通常販売されているアイアンを特注でワンレングスにすることも可能ですが、その際に注意したいのはクラブの重量フローです。販売されているワンレングスアイアンは全番手重量が統一されていますが、従来のアイアンをカスタムしワンレングスに変更した際は重量に注意することが必要です。
最後は精神論のようになってしまいましたが、今までの常識を覆すものを使用し始めるのには勇気がいります。また、買ってすぐに結果が出ないと「やっぱりあっていなかったんだ」と次のクラブに目移りしてしまうこともあるかと思います。根気よく使い続ける覚悟が必要となるでしょう。
しかし、現在ワンレングスアイアンを販売しているお店はそう多くありません。入手しづらい商品ではありますが、非常に魅力のある商品なので、興味のある方はぜひ試してみてください。