代表的なゴルフクラブメーカーのご紹介



プレー・クラブ

ゴルフクラブを選ぼうと思った時、意識しているにせよ無意識にせよメーカー、ブランドである程度絞り込むという作業を皆さんしているのではないかと思います。無数にあるクラブを横一線で比較することは事実上不可能ですので、ある程度「あのメーカーから選ぼう」と考えたり、いくつかのメーカーの代表的なブランドを比較検討したりするのではないでしょうか。さて今回はそんなゴルフクラブメーカーのうちから代表的なブランドをいくつか取り上げて、その特徴をご紹介してみたいと思います。

キャロウェイ

創業者のイリー・キャロウェイがヒッコリーゴルフを買収して創業したキャロウェイゴルフ。重心位置をコントロールするためにクラブヘッドからネックを無くしてしまうという斬新な発想でその地位を築き上げたメーカーです。
ゴルフクラブ、特にアイアンのヘッドの場合、ネックに非常に重量を取られます。そのため重心位置はどうしてもヒールよりの高い位置に来ることになります。いわゆるマッスルバックのアイアンは今でもそのような位置に重心があり、このようなアイアンを打ちこなすためにはダウンブローで正確にヒットする必要がありました。
キャロウェイのS2H2アイアンはネックをなくしてその分の重量をヘッド周辺に配置し、スポットの広い低重心アイアンの先駆けとなりました。
今でこそ素材の加工技術の発展でかなり自由に重心位置がコントロールでますが、当時はまさに画期的な発明であったといえます。
そして、同じ発想で開発したドライバーであるビッグバーサを発売。しかし発売当時は日本ではなかなか受け入れらませんでした。
当時の日本のゴルファーは非常に保守的で、形状の美しさや伝統といったものを重視していましたので、日本で発売された当初は「素人向けの、変なクラブで持つのが恥ずかしい」クラブといった評価でした。しかし、その性能の高さから使用する人が爆発的に増え大ヒット商品となりました。
もともとはダンロップが販売権を持って日本でビッグバーサを販売していましたが、キャロウェイが日本支社を設立し独自に販売することになったため、ダンロップは目玉商品を失うことになってしまいます。
その穴を埋めるべく社運をかけて開発したのがXXIOで、その後ダンロップの代表的なブランドとなったのはご存じの通りです。

テーラーメイド

メタルヘッドをはじめて世の中に出したメーカーです。日本ではメタルヘッドは練習場の貸しクラブ、初心者の使うものといったイメージでしたが、ジャンボ尾崎がテーラーメイドのメタルヘッドのドライバーを使って勝ちまくったことで、日本でも大変な人気になりました。本来ウッド系のクラブが得意なメーカーですがスパイダーの大ヒットでパターでも一定のシェアを占めるようになりました。
ストレートのフェースアングルでアールがついていたパーシモンのウッドが当たり前の時代に、とんでもなく左を向いてフェースが平らなメタルウッドを発売したり、まるでスターウォーズに出てくる宇宙船のような形状のパターを発売したりと科学的に良いと考えられるものであれば、それまでの常識とかけ離れていても平気で商品化してしまう割り切りがテーラーメイドの強さといえるでしょう。

ピン

「ゴルフクラブにおける20世紀の最大の発明」と言われるのがピンのパターです。
今でもピン型、といった言い方をされる形状のパターは板状のパターしか無かった時代にはあまりにも画期的な発明でした。
しかし、アンサーやピンアイ2といった歴史に残る名器を次々と生み出しながら、プロの契約もあまりなく、ピン型パターもスコッティキャメロンに名声を奪われた感さえあります。
日本では渋野日向子選手が全英を制覇したことで一気に火が付いた感がありますが、やはりテーラーメイドやキャロウエイにはビジネス的には遅れをとっている感じがしてしまいます。アイアンやパター作りは得意ですが、ウッドで世界的なヒット商品を出せていないのが原因かもしれません。

タイトリスト

押しも押されもしないボールの世界ナンバーワンメーカーです。PGAではブリヂストンが契約を勝ち取ったタイガー・ウッズやSRIXON契約の松山英樹、テーラーメイド契約のローリー・マキロイやダスティン・ジョンソン、リッキー・ファウラーなどがそれぞれのプランドのボールを使っていますがやはり少数派で、ほとんどの選手はタイトリストのボールを使っています。特に全米オープンでは使用率NO1の座を70年間維持しています。

日本のメーカー

残念ながら、日本国内においても日本のメーカーはあまり元気がありません。一定の市民権を得ているXXIOを持つダンロップ以外は、近年なかなかヒット商品らしいヒット商品も聞きません。
これは理由がはっきりしていて、アメリカの3大ブランドのように「過去の常識にとらわれない斬新な発想の商品」を日本のメーカーは生み出すことができていないからといえるでしょう。
理由はここには記しませんが、用品業界に長く居た筆者の個人的感想としては今後も斬新なヒット商品を生み出すことは極めて難しいのでは無いかと思います。
しかし職人芸的なクラブは日本の十八番で特に軟鉄鍛造アイアンの美しさは素晴らしいものだと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。あまり多くのメーカーは紹介できませんでしたが、それはまた別の機会にさせていただければと思います。

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