ゴルフ場の芝にも種類があります。芝の種類を知ろう
トップシーズンのゴルフ場に行くと、その緑の美しさに思わず息をのむことがあります。この自然の中を1日歩けるだけでも来たかいがあったと感じるほどですが、そのゴルフ場の芝生にはいくつか種類がありいろいろな工夫がされています。
グリーンはもちろんのことフェアウェイなども種類が異なり、芝の種類で打ち方が変わってくることもあります。
ゴルフといえば芝生。今回はそんな芝生についてのお話です。
グリーンで使われる芝
ゴルフ場でもっとも重要な芝はグリーンの芝でしょう。各ゴルフ場には専門のグリーンキーパーと呼ばれる職人さんがいて、365日グリーンが最高の状態に保たれるように管理をして下さっています。
そんなグリーンに使われる芝ですが、一般的にはベント芝と高麗芝の2種類が多く使われています。
ベント芝ですが、寒冷地仕様と言われ冬場でも枯れずに緑色を保つのが特長で気温0度でも芝が枯れないと言われています。冬のゴルフでフェアウェイは茶色くなっているのにグリーンだけ鮮やかな緑にになっているのは、このベント芝が使われているからです。
逆に暑さには弱いので夏場の管理は非常に大変です。散水する時間ひとつで蒸発熱で芝がやられてしまうなど、維持はデリケートといえるでしょう。
高麗に比べると芝目の影響は弱いですが、きっちり刈り込むことが出来るため管理の良いゴルフ場ですと、かなり速いグリーンに仕上がっている場合もあります。
高麗芝は、日本在来種の芝でベントと違い暖地型の芝になります。35度くらいまでの気温に耐えることができ夏は美しい緑になりますが、冬になると枯れてしまい茶色い芝になってしまいます。
芝目が強いため、グリーンでは芝目の影響がベントよりも強く出ます。順目、逆目で速さがかなり変わますし、横目ではボールの曲りに影響が出ますので読みが難しい芝になります。
芝目は水が流れる方向、太陽の方向、人が歩く方向などにより向きが変わってきます。グリーン面で芝目を読むのは難しいので、カラーのところの長さが長いところで読む、とかカップのフチで読むと良いと言われますが、かなりコース慣れしていないと難しいでしょう。ただ、順目の場合は全体に白っぽく、逆目の場合は全体に黒っぽく見えます。
フェアウェイやラフ
フェアウェイやラフでは、東北より南では通常野芝や高麗芝が使われています。北海道や一部東北では寒さに強い洋芝が使われます。
高麗芝などは葉っぱひとつひとつが広く、硬さも硬いため、トップシーズンですとフェアウェイでもボールが浮いてまるでティーアップしたような状態になり非常に打ちやすくなります。多少ダフっても問題なく飛んでくれます。
一方洋芝は逆に葉が細く柔らかいためにボールが沈みます。そのため少しでもダフると影響が大きく出ますのでショット自体は洋芝のほうが難しいと言って良いでしょう。
また高麗芝は茎が横に走って密生するような生え方をするので、ショットしたときに草鞋が飛ぶようなターフは取れません。芝が切れて散り散りになるような飛び方をします。アメリカのツアーで見るような草鞋をすっ飛ばすようなターフは洋芝特有の飛び方です。
まとめ
芝生には、上記以外にももちろん沢山の種類がありますし、ベントとひとくちに言っても改良型などがいろいろと出て品種も多くなっています。
日々研究され、少しでも良い環境で我々ゴルファーが楽しめるように努力してくださっている上に、ゴルフ場の維持管理に携わる方グリーンキーパーの皆さんなどは大変な愛情と努力で芝の状態を保ってくださっています。
我々も、少しでも芝が保護できるよう目土やピッチマークの修正などきちんと励行していきたいものですね。