イップスって何?
イップスという言葉を聞いたことがおありでしょうか?今では広くスポーツ全般に使われていますが、元々発祥はゴルフであったと言われています。
筆者自身もイップスにかかった経験があり、筆者の友人もイップスにかかりました。意外と誰でも襲われる危険のあるイップスとはどんなものでしょうか?
筆者の体験も交えてお話してみたいと思います。
イップスとは
イップスとは、主に精神的なことが原因でスポーツで思ったような動作ができなくなってしまう症状、と説明されています。
もともとはゴルフで広く使われていた言葉で典型的な症状はパッティングの時に身体が動かなくなってしまう症状です。
無理に動かしても身体が言うことをききませんので、まったく距離感があいません。超一流の選手に特に発症することが多く、克服できない場合は引退を選択せざるをえなくなってしまう恐ろしい症状です。
実際にどんなことが起きるのか?
筆者はパターではなく、ドライバーイップスでした。
バックスイングは普通に上がるのですが、トップで身体が固まってしまい、トップからクラブが振り降ろせなくなってしまいました。しかしコースの途中でスイングを止めるわけにもいかず、渾身の力を込めてなんとか振り降ろします。
当然スイングなんかメチャクチャになりますし、まともにボールに当たりません。当たったとしても、そもそもスイングの体をなしていませんので、ボールはとんでもないところに飛んでいきます。そして当たり前のようにOBだったりロストになります。
この症状はドライバーにだけ起きるので、フェアウェイからのアイアンショットは問題なく普通に振れますし、ユーティリティーなどはむしろ得意でした。
試しに、ドライバーをやめてティーショットをユーティリティーで打ってみたのですが、ドライバーと同じことが起きてしまいました。
そういう意味ではドライバーイップスというよりもティーショットイップスと言ったほうが正解かもしれません。
ユーティリティーなどはティーグランドでティーアップして打つよりも、フェアウェイバンカーからのほうがはるかに良い球が打てるというありさまでした。
また筆者の友人は典型的なパターのイップスでした。
一緒にラウンドしたときのことですが、わずか50cmのまっすぐなラインのパッティングをいつまでたっても打ちません。後ろの組がせまっているので早く打つようにせかしたところ、どうしても身体が動かない!と叫びました。
結局無理やり打った50cmのパットは5mもオーバー。はじめてパターを握る初心者以下のパッティングです。
その友人が94で回ってきたときのスコアカードを見せてもらったことがありますが、なんと42ショット52パットというとんでもない数字でした。
普通にパッティングができれば楽に80台のショットですが、パッティングがどうにもならなかったそうです。
プロでも同じような症状になり、1mから4パットしたり10mのパットを5mもショートしたりします。
解決方法はあるのか?
症状が軽い方ですと、治る方はいます。筆者も幸いしばらくドライバーを握るのをやめてクラブを替えたりしているうちに症状が収まってきました。
プロでも、パッティング方法をガラっと変えることで解決している選手もいます。長尺のパターを使っている選手などはイップス経験者が多いようです。
イップスの原因は、まだまだ解明されていないようですが筆者の場合失敗の経験の積み重ねの記憶から発症したように思います。
曲げられない、こっちはOB、といったプレッシャーが無意識のうちに身体に伝わったように思いますが、必ずしもみながそうであるとは限りません。
パッティングでイップスになる人が多いのは失敗の記憶の積み重ねが原因などとも言われていますが、科学的に証明されたわけではないようです。
まとめ
イップスは誰でもかかる可能性がありますし、ゴルフの腕前に特別関係があるわけでもないようです。
ただ、精神的なものが関係しているという可能性は高いのではないかと思っています。
もしかしたら、楽しければいい、失敗しても笑い飛ばせるくらいおおらかな気持ちでゴルフを楽しめればイップスにはならないかもしれません。